創業万延元年 松の司

創業万延元年 松の司

大豆の甘酢炒めwith 松の司 純米大吟醸 AZOLLA50

米粉の衣から放たれるあられのような香りと大豆の甘み。
柑橘の皮で香りをプラスすれば、シンプルながら深みを感じさせる一品に。

材 料(2人前)

大豆の水煮(※市販の水煮でも可)
大豆 1/2カップ
3カップ
衣(A)
米粉 大さじ2
大さじ1
少々
 
揚げ油 適量
 
甘酢あん(B)
ぽん酢 大さじ1
大さじ1/2
みりん 大さじ1
大さじ1
はちみつ 小さじ1
柑橘の皮(摺り下ろしたもの) 少々

作り方

  1. 1.大豆の水煮を作る。大豆は軽く水で洗い、水を張った鍋に
    一晩浸けておく(夏場は冷蔵庫に入れておきます)。
  2. 2.1の鍋を強火にかける。沸騰したら中火〜弱火に弱めて、
    豆が柔らかくなるまで煮る(1時間程度)。
  3. 3.豆が柔らかくなったら火から下ろし、ゆで汁ごと冷ます。
  4. 4.3の鍋から1/2カップ分を取り出し、軽く水を切っておく。
  5. 5.衣を作る。ボウルに(A)を入れ、カレースプーンでよく混ぜる。
  6. 6.5に4の大豆を入れて軽く混ぜ、衣を絡ませる。
  7. 7.揚げ油を熱する。衣を数滴落とし、ジュッと音がなったら、
    スプーンで大豆を5〜8粒ずつ衣ごとすくい、揚げる。
    ※油に落としたらしばらくは触らず、衣が固まるまで待つ。
  8. 8.1分半〜2分経ったら裏返し、さらに2分〜3分揚げる。
  9. 9.箸でつついてみて、しっかり衣が固まっているのを確認したら
    紙を敷いたバットにあげて油を切る。
    ※しっかり揚げることで甘酢を絡めてからも食感が残って、
    美味しく仕上がります。
  10. 10.甘酢あんを作る。小さなフライパンか小鍋に(B)の材料をすべて
    入れて煮立たせる。
  11. 11.とろみがついてきたら9の大豆と柑橘の皮を入れてフライパンを
    ふったり木べらで混ぜたりして甘酢を全体に絡ませる。
  12. 12.器に移し、仕上げに柑橘の皮をふりかける。

コツ・ポイント

①おいしい素材を使う。
当たり前に聞こえるかもしれませんが、素材、調味料を変えるだけで料理のおいしさが格段にあがります。今回は料理酒に松の司(産土)、お酢は京都・飯尾醸造さんの富士酢、みりんは岐阜・白扇酒造さんの本みりんを使用しています。
②手作りぽん酢
ぽん酢は柑橘がたくさん出回る時期に作り置きしておくと一年中使えて便利です。今回も昨秋に仕込んだ自家製ぽん酢を使っています。
③衣に米粉を使う。
米粉を使うことでおかきのような味わいになります。最近では直売所などでも地場産の米粉が手に入るようになりました。天ぷらも失敗知らずで、チヂミや唐揚げの衣、とろみ付けなど幅広く使えるのでおすすめです。

フードスタイリング担当
木下実験室さんからのコメント

木下実験室より:
今回ご紹介した「大豆の甘酢炒め」は大豆とお米が主役の、田んぼの景色をうつしとった一品です。
使った大豆は滋賀の在来種“みずくぐり”。とりわけ洪水の多かった滋賀の地で“水をくぐる”ようにと、祈りの意味を込めて名付けられたみずくぐりは、田んぼに浮かぶウキクサを名前に冠したAZOLLA50の、土に対する祈りのようなものと通ずる気がしてなりません。
大豆の甘酢炒めをひとくち食べてAZOLLA50を口に含むと、みずくぐりのふくよかな甘み、甘酢と柑橘の爽やかさ、そして米粉の衣の香ばしさが一層ふくらみます。
市販の大豆の水煮で手軽に作るのもいいですが、自分の暮らす土地で育てられた大豆で作ってみるのも、まるで土地の一部になったように感じられておすすめです。
<木下実験室さんのプロフィール>
食べることで自分も景色の一部になる、今の畑の景色をそのままつめこんだヴィーガン無国籍料理。主役になるのは自家製テンペと、土にびわこにやさしい方法で育てられたお米や大豆や野菜と畑の傍らで自由に育つ野草たち。食べると細胞たちが静かに騒ぎ出し、なんだか鼻唄を歌いたくなる、そんなごはんを目指して作っています。
●木下実験室さんのfacebookページ
●木下実験室さんのInstagram
SPECIAL THANKS to Local Organic Farmers
○大豆(みずくぐり)—針江のんきぃふぁーむさん(滋賀/高島)
○米粉(滋賀県産無農薬)—ショップマドレさん(滋賀/近江八幡)
○圧搾絞り菜種油「菜ばかり」—NPO愛のまちエコ倶楽部さん(滋賀/東近江)
○酒—松の司・産土
○醤油—丸中醤油さん(滋賀/愛荘町)
○はちみつ—安土養蜂園さん(滋賀/近江八幡)

今回のお酒松の司 純米大吟醸 AZOLLA50
無農薬山田錦を使った生酛造りのお酒。無農薬の健全な田んぼに浮かぶウキクサ(学名:Azolla)からその名前が付けられました。
花や果実を思わせるおだやかな香りの中に、ヨーグルトやミルクっぽさも感じます。
口に含むと植物の若葉やサワークリームのような爽やかさが感じられ、甘さ控えめでクリアな印象。後口には生酛造りのお酒らしいやわらかな味わいがふくらみます。
今回のお料理以外にも、爽やかな香草や発酵系の調味料を使ったお料理と好相性。香ばしい風味のものや、少し塩気の効いたチーズなどとも合わせてお楽しみください。

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