こんにちは、管理人Hです。

新たな麹室の建設が始まって一ヶ月が過ぎました。

少しぐずつく天気も多い今週でしたが、この二週間で屋根の瓦が葺き上がり、外壁にも焼板が貼られました。一枚一枚瓦を葺く職人さんの姿は格好良く、ただ炎天下のもと大変だなと、陰ながら、影に入りながら思っておりました。屋根に瓦が敷き詰められると隣の仕込み蔵とも馴染み、とても良い雰囲気です。

瓦といえば思い出すのが、千利休に依頼され黒樂茶碗を造った瓦職人の樂長次郎です。あの独創的で深淵な黒い茶碗は瓦を焼いていた長次郎だからこそ造れたのかなと想像します。そして何より利休の思想の濃厚さですね。

以前は利休に対して、あの時代の卓越したプロデューサー像を描いていましたが、小説「利休にたずねよ」や漫画「ひょうげもの」を読むにつけて、まったくスマートではない自身の強烈な思想・美意識への執着の塊のような人間像が本当だったのではないかと思うようになりました。どちらも面白い本ですので、読まれていない方は是非。

最近よく晴れた日の空はモコモコとした雲が浮かびすっかり夏の様相ですね。田んぼの水鏡にも鮮やかに映り込みとてもキレイです。

それではまた進捗をお届けします。