大きな気候の変化に直面する近年、それらが米の生育におよぼす影響ははかり知れません。同じ品種でも年ごとの品質の違いは確実に大きくなり、その処理とあつかいにはこれまで以上に気をもむことが多くなってきました。
そんな中、酒造りの現場では、「今年のこの米はもっと精米歩合を上げたほうが良いかも」とか、「こっちの米は目標よりも手前で精米を止るべき」といった思いが出てきます。
特に玄米の6割以上(精米歩合65%以上)をつかう純米酒において米の質はダイレクトな味わいに大きな影響をおよぼします。
だからこそ米の品種を固定せず、その年々の米質を見極めながら、より純米酒造りに適した品種を選りすぐり、やわらかな純米酒本来の味わいを目指して造る酒。それが『小仕込の会 限定純米酒』です。
さらに複数品種を混醸することで味わいの多層感と充実感が生まれます。
毎年少しずつ変化する味わいに期待をもって「今年の限定純米はどんなだろう?」とヴィンテージを楽しみながら呑んでいただけたらうれしい限りです。